あれはまだ20世紀だった頃の話だが、
福島県の浪江町というところに1年半ほど住んでいて、
南相馬市にある、原町火力発電所の建設現場で働いていた。
その南相馬市は津波の被害がかなり大きい模様。
地震の恐ろしさは誰でも想像が付くが、津波の恐ろしさは分かりづらい。
そのせいか、逃げ遅れてしまった人も多かったのではないだろうか。
昔、北海道南西沖地震で奥尻島が津波の大被害に遭ったが、
やはり同じような光景が今回の地震でも見られる。
まあ、凄惨さは奥尻島の方がひどかった印象があるが。
そして、発電所で働いてた私がやきもきするのは、
何と言っても、福島第一・第二原子力発電所の被害状況。
現地の厳重さは尋常ならぬものがあるので、
今は最悪の事態を想定して動いているだけであって、
実際にそこまでの事態にはならないであろうと信じている。
しかし、今まで国も電力会社も、「絶対に安全である」と言い続けてきた。
でもやっぱり実際に災害が起きてみると、こういう事になってしまう。
人災の事故ではないので仕方がない部分もあると思うが、
原子力発電所というのは大きなリスクがあることがはっきりと証明された。
これは、中国電力が山口で住民の反対を押し切って、
原子力発電所の建設を強行していることに対する反発も大きくなろう。
でも、我々が電気を使うことをやめない限りは、原発が必要なのも確か。
いろいろと考えさせられる状況にありますね。
それにしても、余震の多さが尋常じゃない気がするんですが。
それも1つ1つの規模が結構大きい。
現地の方は、地震もそうですが、くれぐれも火事には気を付けて下さい。
地震そのものの被害より、火事での被害の方が大きいですので。